タンパク質を摂ると太る?ダイエット中タンパク質を摂るべき訳について解説

「タンパク質」と聞くと、皆さんはどのようなイメージをもたれているでしょうか。筋トレに励む人がタンパク質豊富なプロテインやサラダチキンを好んで飲食することから、筋肉がつきそうだというイメージが強いかもしれません。ダイエットに関していえば、タンパク質を多く摂ると太りそうというイメージと、タンパク質はダイエット中積極的に摂るべきだというイメージの両方あるようです。そこで今回は、ダイエット中にタンパク質を多く摂るべき理由について解説していきましょう。

1.タンパク質とは?

まずは、タンパク質がどのような栄養素なのかをみていきましょう。タンパク質は、生きるために必要な五大栄養素の一つです。その中でも糖質・脂質と共に体のエネルギー源になる「エネルギー産生栄養素」の一つでもあるのです。

1-1.タンパク質の働きとは?

タンパク質が、次のような働きをする栄養素なのはご存知でしょうか。

・体内で筋肉・臓器・皮膚・髪などの材料となる細胞を構成する

・ホルモン・酵素・抗体といった体の調節機能の成分となる

また、人の体は水分を除いて残った部分の約50%がタンパク質なのです。タンパク質は、人体の生命維持に欠かせません。

1-2.良質なタンパク質とは?

「良質なタンパク質」という言葉を聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。タンパク質は、20種あるアミノ酸が結合してできていて、どのアミノ酸がどのように結合しているかで、大きく働きも異なります。20種あるアミノ酸のうち、体内では作れない9種のアミノ酸「必須アミノ酸」のバランスよく含まれているのが「良質なタンパク質」という訳です。肉類や卵類、大豆や魚類が、良質なタンパク質を多く含む食品だといえるでしょう。

2.タンパク質を摂ると太るといわれる理由とは? 

タンパク質を摂ると太ると考えている人も、多くいます。それはどのような理由からなのでしょうか。タンパク質を摂ると太るといわれる理由をみていきましょう。

2-1.摂取カロリーが増える 

筋肉をつけたい人中心にタンパク質はもてはやされているため、タンパク質はヘルシーだというイメージが強いかもしれません。しかし、やはり食べ過ぎてしまえば太ってしまうでしょう。

2-2.摂取する脂肪量が増える 

良質なタンパク質の含まれる食材は、肉や魚など高脂質なものも多く、タンパク質目当てに食べ過ぎると摂取カロリーが増えて太ってしまいます。

2-3.無理な置き換えダイエットでリバウンドが起こった 

プロテインやサプリメント、サラダチキンなどタンパク質に偏った極端な置き換えダイエットをした結果、続かずリバウンドする人が多いため、タンパク質に太るイメージがあるのかもしれません。

3.痩せたいならタンパク質を多く摂取した方がいい理由とは?

タンパク質を摂ると太るというのは、間違いです。逆に、ダイエットするならタンパク質を多く摂った方がいいでしょう。その理由について解説していきます。

3-1.筋肉の減少を防げる

筋肉は、水分を除いたらほぼタンパク質なのはご存知でしょうか。タンパク質が減ってしまうと筋肉は分解されて減ってしまい、それに伴って代謝も落ちてしまいます。体重1kg当たり1.2g~1.6gのタンパク質を目安に一日のタンパク質量を摂ると、筋肉を落とさずキープできるでしょう。

3-2.タンパク質はDITがもっとも高い

「DIT(食事誘発性熱産生)」は、聞き馴染みのない言葉かもしれません。食事によって増えるエネルギー代謝量のことであり、糖質は約6%、脂質は約4%なのに対し、タンパク質は約30%だというから驚きです。つまりタンパク質は摂取した70%しかカロリーにならないという訳で、代謝が上がって痩せやすいのがタンパク質だといえるでしょう。

3-3.食欲を抑制する効果がある

タンパク質を多く摂ると、小腸や十二指腸からコレシストキニン(CKK)というホルモンが分泌されます。このホルモンは別名「満腹ホルモン」と称され、満腹感を得られる効果の高いことがわかっています。

3-4.脂肪になりにくい

栄養素の中でも脂肪になりにくいのがタンパク質の性質なので、ダイエットに適している栄養素だといえます。ただし食べ過ぎればカロリーオーバーになってしまうので、注意しましょう。

3-5.中性脂肪分解の手助けをする

中性脂肪とは、血液中の脂肪です。中性脂肪が増えると動脈硬化になりやすいほか、内臓脂肪・皮下脂肪になってダイエット効果を阻害します。タンパク質を摂取することで分泌されるCKKは、中性脂肪分解の酵素を活性化させる効果があるので、内臓脂肪・皮下脂肪がつきにくくなるでしょう。

4.まとめ 

ダイエット中にタンパク質を多く摂ることは、筋肉を維持して代謝を上げたり、食欲を抑制したりと理にかなっています。ただしタンパク質を多く含む食品だからといって、食べ過ぎればカロリーオーバーになります。目安となる量を意識しながらタンパク質を摂取すれば、ダイエットに効果的だといえるでしょう。

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